60才 継続か再任用か退職か転職か
こんな時代に誰がした
自分が子どものころは、60才で定年退職した人に対しては、「ご苦労様でした」
「これからはゆっくりと老後を」
というのがあたりまえだったと思う。
ところが最近はどうでしょう。働くのが当たり前。退職しようものなら「なんで」
「もったいない」「することないでしょ」とけっこうな言われよう。昔は60才から年金
があったからか、「60才からはのんびり人生」とはっきり線が引かれていた気がす
る。

それぞれ悩むでしょう
時代は変わり、60才では定年一択ではなく、様々な選択肢が出できた。国がいつのまにか決めたことによると、自分の年齢では62歳が定年退職となったらしい。
まわりの友人は、生活に余裕のある場合は退職して悠々自適の趣味三昧。子どもの奨学金の支払いが残っている場合は働きながら繰り上げて年金をもらっている。独身の場合はみな続けて働いている。
普通に正規職員で38年働いてきた自分の選択は
- 7割の給料になるが 62歳まではたらく (仕事内容は同じ)
- 退職 その後再任用ではたらく時間を減らす。(収入は大幅減)
- 退職 その後年金開始まで 無職
- 退職して転職
仕事にはやりがいを感じてはいたけれど、体力の限界も感じていた。年を取ると若い同僚とも距離を感じる。軽く扱われると不快だし、かといって丁寧に対応されすぎてもなんだか辛い。プライベートな話をしたり、ランチにいったりして楽しく同僚と過ごせた日々がなつかしい。
わりきって仕事だけに集中する日々。いつしかどこかの記事で見かけた
職場内孤独死
という言葉がいつも頭に浮かぶようになった。ドラマ「続・続最後から2番目の恋」で森口博子さん演じる友達が「職場に居場所がない」といっていたのが身につまされる。

こんな会社もあるのね
ある会社の「セカンドライフサポート制度」というものを見た。休みを増やしつつ急な収入減にならないように65までは週休を3日,その後は4日とするものだ。
こういうものがあれば少しは職場へ残ることを考えたかもしれない。私の職場は再任用でも週5日の勤務は変わらない。午後少し早く帰ることができるくらいだ。まる一日ゆっくりはできない。
健康には全く自信がなく、あと何年生きられるかもわからないのに、あくせく働いてばかりでいいのだろうか。
収入だけを考えれば、62歳の定年まで働くのが一番いい。でも忙しいのに7割のお給料。やりがいはどうなのだろう。一つ上の友人は
「同じ給料でこれじゃあやってられない」
とボヤいていた。
そもそも55才から給料もそのまま。なんでやねん。
とにかく、休みを増やしたいということで、62歳までの勤務と再任用はやめたいという気持ちが強くなった。
退職か転職か
もう一度、何かにチャレンジしてもいいのではないか。でもやっぱり無理なんだろうか。
自分は裕福とはいえない家庭で、母親の「お金がない」と言う愚痴を年中聞かされてうんざりして育った。自分の子どもにはそんな思いをさせたくなかった。
だから「結婚してもやめなくていい」「正規職員」の仕事を選んだ。今のように情報を得る手段もなく、自分の適性や興味を考えることなく就職した。よく38年も続いたものだ。
人生の終わりに、自分のしたい仕事を選びたい。そんな思いが強くなっていき、私は転職を決意した。もちろんお金の不安も大きい。もちろんこれまでコツコツ働き多少の蓄えはあり、年金開始まで少しずつ使っていく予定だったけれど、減るばかりは不安だ。

みなさんはどんな選択をするのでしょうか。自分は現在転職して半年。この選択がよかったのかはわからず、まだ悩む日々なのです。